初期研修1年目 M.F(H29年神戸大学卒業)
(平成30年2月7日up)
~北播磨総合医療センターでの研修を10か月を終えて~
こんにちは、1年目のFです。
私達の学年が書く研修医の声も今月で最後になりました。他の人が書いていないことを書ければなあと思いつつ、上手くまとまるか不安ですがよろしければお付き合いください。
私は当院の研修環境がとても気に入っていて素敵なところをたくさん皆様にお伝えしたいのですが、良いところばかり書いていても少し胡散臭く思えてしまいそうで、できるだけフラットな視点で書けたらと思っています。
ローテート科について
まずはこれまでローテートしてきた科について、まだ他の人が書いていない科のことを書いてみようと思います(既に書かれているのに気付いていなかったり、同時にアップされたりしているかもしれません・・・)。
・腎臓内科:腎機能が悪い方や透析患者さんの診療を学べるため、救急外来で透析患者さんに出会ってもあたふたすることが少なくなったように思います。患者さんの生活をしっかり把握して血圧コントロールを行ったり、腎生検で診断をつけて治療を行ったりと幅広くみることができます。
・整形外科:明るい先生方の指導の下で手術にたくさん入らせてもらえる他にも、毎朝の回診では創処置を見ることができます。また、救急外来でよく出会う疾患の一つに骨折がありますが、救急に患者さんが来たときに一緒に診察に行けば初期対応がある程度分かったりもします。
・麻酔科:指導医の先生の麻酔を見て学ぶ期間、実際に自分で手技を行う期間、自分で麻酔計画を立てる期間に分かれていて、段階を踏んで研修できます。当院は手術件数が多く、かなりお忙しい中ですが先生方は熱心に指導して下さいますし、手技をさせて頂ける機会も多いです。
・循環器内科:心臓カテーテル検査、不整脈、エコー等それぞれの先生がバランス良くいらっしゃいます。私がローテートしていたときに北播磨PCI Liveというライブデモンストレーションがあり、大会議室とカテーテル室を中継でつなぎ全国からエキスパートの先生方を招聘してディスカッションをしてらっしゃいました。そのときの規模に驚いたので写真を添付しておきますね。
・診療科というくくりとは異なりますが、シミュレーションコースについても一言書かせて下さい。当院ではICLSコース、ISLSコース、JMECCコースが開催されています。それ以外のコースも先生に紹介して頂いて受講できる場合もあります。それぞれの知識が深まるだけでなくインストラクターとして参加すれば「学習」についての学習ができる場でもあります。
当院での研修の特徴
他院で研修中の友人と話していると、学生時代想像していたよりも病院による研修内容の違いは大きいと改めて気付かされます。この2年間の研修が今後の医師生活にどう影響するかはまだ私には分かりませんし、善し悪しは言えないですが、違いがあるのは事実だなあと。
働き始めてから改めて「このポイントは研修病院選びで大切だったな」と思った点を書いてみます。
・診療科の数や地域における病院の役割
当院は多くの診療科を持つ市中病院です。地域の中核病院で症例が集まってきますので、commonな症例もある一方で、それぞれに専門医の先生がいて高度な治療を幅広く見ることができます。また、後期研修医の先生がどのように働いているかも知ることができます。新専門医制度が開始となりますが、後期を見据えた初期研修はアドバンテージになるのではないかと思っています。
・ローテート方法や期間
病院毎に、1.5or2か月だったり複数科同時ローテートだったりと違いがありますが、結構重要です。個人的には当院がちょうど良いです。
・初期研修医がどの程度診療に参加するか
これは病院による違いがかなり大きく、働いてみると想像と異なる部分が多かった点です。当院の中であっても診療科によって、研修医の自主性によって、その他様々な因子によって変わってきます。例えば、救急ローテ中はほぼ全例ファーストタッチでき、指導医と話し合いながら検査や治療の方針を立てていきます。一方で別の科では、自主性がなければ研修医がいなくても物事が進んでいく場合もあり、もっと主体的に取り組めば良かったと後悔したこともあります。こういった「研修医が何をしているか」は見学の時に是非直接見てもらいたいなと思います。
最後に
最後に個人的に好きなところを。当たり前のようですが、同期の研修医がみんな当院を好きでいるところがすごく気に入っています。ちょっとした大変なことがあっても同期と励まし合って乗り越えていっています。また、熱心に教えて下さる先生方はもちろん、他の病院スタッフのみなさんも親切な方ばかりで、充実した研修生活を送れています。
是非見学で当院の雰囲気を知ってもらえたらなと思います。お会いできるのを楽しみにしています。