医療の専門化・細分化に伴い、当院でも内科系各診療科はそれぞれ臓器別に高度な専門的医療を行っています。しかし現実には病院を訪れる患者さんの多くは複数の疾患を抱えておられ、 受診すべき診療科が分からなく困っています。このような患者さんの初期診療を担当するのが総合内科、老年内科です。患者さんの訴えに耳を傾け、詳細な病歴をとり全身を診ることにより患者さんの持つ問題点を明らかにし、必要最小限の検査を通じて的確な診断をつけること、そして専門的医療が必要と判断した時には、速やかに専門科に紹介することを目指しています。
外来診療においては、総合内科、老年内科のみならず内科各診療科の経験豊富な指導医がその専門性も生かしながら診療を行っています。主に急性感染症、発熱性疾患、高血圧・糖尿病・高脂血症など生活習慣病に関連した疾患や、内分泌疾患、老年医学の診療を担当しています。なお、当院は病診連携を推進しており、病状が安定した場合は近隣の医療機関をかかりつけにすることをお勧めしています。
入院診療においては、糖尿病・内分泌内科の医師と連携して、肺炎などの感染症、原因のはっきりしない発熱、病気がちな高齢者の種々の内科的疾患の診療を総合的に行っています。特に高齢の患者さんは複数の基礎疾患を持ち、症状が典型的でないことも多いため、重症化・長期化することが多く、ご家族や地域のご協力を得ながら医学的・社会福祉的介入を進めていく必要があります。当院は急性期病院のため在院中には必ずしも診療の完結まで担当できず、院外の各種専門施設や地域の医療機関との連携により診療を進める場合がありますが、できるだけ問題を解決し、病状の安定化を確保することを心がけております。
これからの医療を担う若い研修医達の臨床研修の大きな目標の一つは質の高い総合診療を身につけることです。総合内科、老年内科は全人的・包括的医療を実践できる優秀な臨床医を育成する部門でもあります。研修医は複数の疾病を持つ患者さんの診療を直接担当し、指導医との共同作業で最良の診療を確立するために、内科領域の幅広い分野での知識と技術や、医学・医療における最新情報の収集能力を習得し、医師としての人格と総合的診療能力を身につけることを目標として研修できる場を提供します。
発熱、食欲不振、体重減少、倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛、むくみなどに対する総合的な診療
令和4年度内科入院患者の内訳 | |
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疾患群 | 患者数 |
神経系疾患 | 5 |
耳鼻咽喉科系疾患 | 12 |
呼吸器系疾患 | 43 |
循環器系疾患 | 5 |
消化器系疾患、肝臓・胆道・膵臓疾患 | 28 |
筋骨格系疾患 | 5 |
皮膚・皮下組織の疾患 | 10 |
内分泌・栄養・代謝に関する疾患 | 7 |
腎・尿路系疾患及び男性生殖器系疾患 | 46 |
血液・造血器・免疫臓器の疾患 | 8 |
小児疾患 | - |
外傷・熱傷・中毒 | 17 |
その他 | 27 |
計 | 213 |
タゾバクタム/ピペラシリンとバンコマイシン併用療法での急性腎障害発症リスクの検討(令和2年2月7日承認)
氏名 | 補職名 | 卒年 | 資格等 |
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安友 佳朗 (やすとも よしろう) |
副院長兼総合内科部長兼老年内科部長兼診療科長兼治験管理室長兼健康管理センター長 | 1984 |
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原 賢太 |
糖尿病・内分泌内科部長兼診療科長兼臨床研修センター長兼患者総合サポートセンター副センター長兼糖尿病センター長 | 1987 |
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西山 勝人 |
総合内科部長兼老年内科部長 糖尿病センター副センター長 |
1989 |
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山田 克己 (やまだ かつみ) |
総合内科部長兼老年内科部長 | 1995 |
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山名 順子 (やまな じゅんこ) |
緩和ケア内科部長兼診療科長 | 1996 |
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渡邉 力也 (わたなべ りきや) |
総合内科主任医長兼老年内科主任医長 | 2004 |
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村上 拓 (むらかみ たく) |
糖尿病・内分泌内科 医長 | 2016 |
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津本 一秀 (つもと かずひで) |
糖尿病・内分泌内科 医員 | 2019 | |
松田 琢磨 (まつだ たくま) |
糖尿病・内分泌内科 専攻医 | 2017 |
鈴木 宏隆