概要
保有している主な装置
業務量の概数
診断
核医学検査
放射線治療
医療被ばく個別相談窓口
中央放射線室は、診断と核医学及び放射線治療の3つに大別されます。近年の診療において画像診断の重要度は高まる一方です。
どの部門においても充実した最新装置を保有している恵まれた環境であり、この医療環境を患者様、地域の皆様へ還元すべきという思いからスタッフ一同取り組んでおります。
また、専門医による適確な診断能力、各種の専門技師の能力は高い評価を頂いております。
中央放射線室は診断に携わる医師6名、画像検査や放射線治療の携わる技師26名、看護師30名、看護補助3名、事務スタッフ6名 総勢71名で構成されています。
もし、疑問等ございましたら遠慮なく中央放射線室スタッフに御質問下さい。
本ホームページでは、多岐に渡る当センターの放射線検査について簡単に紹介させていただきます。
中央放射線室における業務は、単純X線撮影・CT検査・MRI検査・造影透視検査・乳房撮影(マンモグラフィ)・血管造影検査・心臓カテーテル検査・核医学検査・放射線治療・超音波検査など様々な検査や撮影、治療を常に放射線科医師、中央放射線室看護師と連携を取り行っています。
施設の認定として、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会が主催する「マンモグラフィ検診施設画像認定」を取得しております。また、放射線治療においては、公益財団法人医用原子力技術振興財団による治療用照射装置(X線)の出力線量測定を行い測定評価を受けております。
認定、専門技師 | |
---|---|
第一種放射線取扱主任者 | 2名 |
核医学専門技師 | 1名 |
X線CT認定技師 | 3名 |
日本血管撮影インターベンション専門技師 | 1名 |
検診マンモグラフィ撮影認定技師 | 6名 |
JABTS乳房超音波認定技師 | 2名 |
認定脳神経超音波検査士 | 1名 |
放射線管理士 | 3名 |
放射線機器管理士 | 2名 |
医療画像情報精度管理士 | 1名 |
放射線被ばく相談員 | 1名 |
臨床実習指導者 | 2名 |
マスター診療放射線技師 | 1名 |
アドバンスド診療放射線技師 | 1名 |
また上記の資格を有したスタッフが揃っており、安心・安全で患者様にやさしい医療を目指しています。
これからも高度で品質保証された検査及び治療を提供させて頂きたいと考えております。
種類 | モデル名 | メーカー | 備考 |
---|---|---|---|
一般撮影装置 | UD150B-40 | 島津 | 3台 |
パノラマ撮影装置 | Hyper-XCM | 朝日レントゲン | 1台 |
X線テレビ装置 | CUREVISTA Open | 富士フィルムHC | 1台 |
VersiFlex VERSIFLEX | 富士フィルムHC | 1台 | |
Ultimax-i | キャノン | 1台 | |
UROSCOP OMNI MAX | シーメンス | 1台 | |
乳房撮影装置 | Senographe DS Depister | GE | 1台 |
ポータブル撮影装置 | シリウス 130HP | 富士フィルムHC | 3台 |
骨密度測定装置 | PRODIGY | GE | 1台 |
外科用テレビ | BV Pulsera、Endura、Zenition70 | フィリップス | 3台 |
X線CT装置 | LightSpeed VCT(64列) | GE | 1台 |
Revolution CT(256列) | GE | 1台 | |
血管撮影装置 | Allura clarity20/20 | フィリップス | 1台 |
心カテ装置 | Allura clarity10/10 | フィリップス | 1台 |
Trinias F12 | 島津 | 1台 | |
Hybrid-OR | INFX-8000H | キャノン | 1台 |
MRI装置 | Ingenia 3.0T | フィリップス | 1台 |
MAGNETOM Avant 1.5T | シーメンス | 1台 | |
Ingenia Elision 3.0T | フィリップス | 1台 | |
ガンマカメラ | GCA-9300R | キャノン | 1台 |
SymbiaIntevo6 | シーメンス | 1台 | |
PET/CT装置 | Discovery 710 | GE | 1台 |
放射線治療装置 | CLINAC iX | バリアン | 1台 |
CTシュミレーター | Optima CT580W | GE | 1台 |
FPDシステム | CALNEO | 富士フィルム | 5枚 |
Aero DR | コニカミノルタ | 6枚 | |
RISシステム | F-RIS | 富士フィルム |
集計期間:2022年4月~2023年3月(1年間)
検査内容 | 件数 |
---|---|
一般撮影 | 57,808件 |
骨塩定量 | 1,048件 |
乳房撮影 | 1,282件 |
CT検査 | 25,739件 |
MRI検査 | 11,119件 |
核医学検査 | 1,282件 |
PET-CT検査 | 1,337件 |
血管造影検査 | 1,610件 |
放射線治療 | 4,468件 |
当院では、「医療被ばくガイドライン」に基づき線量測定を行い、各装置での検査・治療を行う放射線線量の最適化を行うことで、被ばく線量の低減に努めています。
《当院カテ室での取り組み》
近年、医療分野での放射線の利用が急速に拡大し、これに伴い医療で受ける放射線被ばく(医療被ばく)による影響の不安も広がっています。
カテーテル検査を受ける方に対しては、X線透視の線量を下げることで3割以上の被ばく低減を実現しています。
各カテ室では、下図のような散乱線の線量マップを作成・掲示し、線量分布を可視化することで高線量の領域が一目でわかるようにしています。また、カテ室に従事するスタッフに被ばくに対する教育を行い、医療従事者の被ばく低減にも努めています。
(※赤は散乱線線量が高いところ、青は低いところを表します。)
飛行機を利用する際、被ばくを意識している方は少ないと思いますが、東京⇔ニューヨークの往復の約26時間の飛行機旅行では、約0.15mSvの被ばくをしているといわれています。上図の赤の点○線(放射線装置から約2.0m離れたところ)は、約0.15mSv/hを表しています。
仮に放射線防護服を着用せずに1時間被ばくした場合と、東京ニューヨーク往復の被ばくとほぼ同等の被ばくになります。
(2023年4月稼働)
SIEMENS社製のSPECT/CT装置(Symbia Intevo6)を導入しました。
この装置は、ガンマカメラとCTが一体となった装置で、CTの解剖学的情報と核医学の機能・代謝画像情報を重ね合わせることで同時に観察できます。また、体の深部から放出される放射線は、体外の検出器に届くまでに臓器に吸収され、深部の集積は少なくなりますが、CTを利用することにより、臓器の減弱補正を行い、本来の集積程度を画像化することが可能です。
特に骨シンチ検査ではxSPECT Boneとういう技術を利用し、より正確で診断能の高い画像を提供することができます。
256列CT装置が導入され、不整脈がある患者様の冠動脈CT検査の画像が、従来(64列CT装置)の画像に比べより鮮明になり、被ばく線量も半分以下で撮影できるようになりました。
256列CT装置は、16センチメートルの幅を一度に撮影するため、ズレのない画像が得られます。また、血管内腔部分と石灰化部分も明瞭に分離できています。
2018年3月より稼動のGE社Revolution CT(256列)
令和5(2023)年3月、富士フイルムヘルスケア株式会社製CUREVISTA Openに更新し4月より稼動しました。
新しい装置では『全脊椎・全下肢長尺撮影』を行うことができます。10分以上を要していた撮影が約1/3の時間で行えるようになり、患者さまの負担を軽減しながら画質が向上しました。
検査・処置中に装置周辺で発生する散乱線被ばくを低減するため、新しく術者用防護板を備えました。また、新しい装置では『リアルタイム線量マップ』表示が行えるため、リアルタイムで術者に視覚的に散乱線の多いところを表示できるようになりました。
富士フィルムヘルスケア株式会社ホームページより転載
当院では、一般撮影室を3部屋用意しており、すべての撮影室にFPD(フラットパネル)が装備されています。FPDの導入により、従来のX線撮影に比べて少ない線量で撮影できるため、患者様の被ばくを低減することができます。
一般撮影は主に、胸部(肺や気管)・腹部(ガスや結石)・全身の骨の状態(形態)などの情報が得られます。
検査として第一選択肢に行われることが多いため、皆様にとっても馴染深い検査と思われます。
現在妊娠している、または可能性がある場合は検査前に必ず医師または放射線技師に申し出てください。
撮影する部位にある異物(例えば、金具の付いた下着、湿布、エレキバン等)は、外していただく場合がありますのでご了承ください。
主に、虫歯の治療目的でその広がりの確認のため検査します。
撮影の際は、通常立位の状態で(立位ができない患者様は座位でも可)すべての歯と周りの顎の骨等を1枚の画像として写し出します。(パノラマ撮影)
また、顎関節の描出を目的とした、TMJ(開口位と閉口位で比較)も行っております。
装置:富士フイルムヘルスケアCUREVISTA Open
主な検査:上部消化管造影・注腸造影・嚥下造影・経皮的胆道膵管造影・経静脈カテーテル挿入・骨折整復
検査台(=天板)完全固定で患者さまは動かずに頭側方向・左右方向ともに視野移動が可能で安全に手技がおこなえます。
装置:富士フイルムヘルスケア VersiFlex VISTA
(2022年4月稼動開始)
主な検査:精密上部消化管造影・注腸造影・脊髄腔造影・
神経ブロック・内視鏡的逆行性胆道膵管造影・大腸内視鏡
・X線TV室③
装置:キャノンメディカル Ultimax-i
主な検査:気管支鏡・大腸内視鏡・
内視鏡的逆行性胆道膵管造影・小腸内視鏡
当院では、アイランド型装置1台、Cアーム型装置2台、合計3台のX線透視診断装置が稼働しています。いずれの装置も17inch×17inchの大視野を導入し、広範囲の観察から高精細拡大画像に対応しています。
脊髄腔造影や神経ブロック、内視鏡的逆行性胆道膵管造影、気管支鏡検査ではCアーム型装置を駆使しています。横方向からの観察(=側面撮影)や斜めからの観察、障害物をよけて撮影するための斜位撮影が容易におこなえるため、患者さまの負担を軽減しながらより細かい観察が可能となっています。
再来受付後、21番中央放射線室受付窓口までお越しください。
検査により食事制限などの前処置が必要な場合もあります。
検査内容等不明な点がございましたらお気軽にスタッフまでお申し出ください。
X線を使用し、骨を形成するミネラル成分(カルシウム・マグネシウムなど)の密度を測る検査です。
骨密度を測ることで、骨折のリスク・骨密度の減少幅・(骨粗しょう症で治療中の方は)治療効果を知ることができます。
骨塩定量測定部位は、腰・股関節などです。
①身に着けている貴金属類を外していただきます。
②ベッドの上に仰向けに寝ていただきます。
③測定時間は5~10分です。
検査時間は短く、非常にシンプルな内容となっています。
仰向けに寝ていただくのが困難な場合は座って前腕で測定することもあります。
当センターでは、骨塩定量検査と同じ機器を用いて筋肉量(除脂肪量)の定量も行っています。
身体組成とその分布が簡易に分かるようになっているため、体組成にかかわる疾患(特にサルコぺニア)に非常に有用な方法であるとされています。
加齢に伴う筋肉量の減少がサルコペニアの概念で、骨格の大きさに対して筋肉質量が少ない状態が筋肉減少症(サルコペニア)と呼ばれています。
骨折や持病による長期入院のため、寝たきりで長期間を過ごし退院すると、歩行困難となる患者さんが非常に多いです。
これまでは、筋力よりも骨の問題(骨密度低下など)がクローズアップされてきました。しかし、現在、筋肉量・筋力の低下もQOL(生活の質)低下の大きな要因として注目を集めています。
このほかにも糖尿病など疾患が原因となる筋力低下もサルコペニアに分類されます。筋肉減少症(サルコペニア)の進行は骨粗鬆症の進行と同様に骨折のリスク増大につながります。
骨塩定量測定と併せて、筋力・筋肉量の検査をすることでQOL低下の対策ができます。
日本は高齢化社会です。動ける間に筋力を鍛え、出来るだけ自立した生活を送りたいと思う高齢者は増えてきています。
現在、筋肉に衰えを感じる方も、そうでない方もこの機会にご自分の筋肉量を把握して、将来を見据えた体作りをしてみてはいかがでしょうか?
近年、乳がんの罹患率は増加傾向にあります。初期の乳がんは自覚症状がないことが多く発見が遅れるため死亡率も増加傾向にあります。
自覚症状のない段階で早期発見・早期治療をすれば、乳がんは治癒率が非常に高いです。
兵庫県は他と比べ非常に検診の受診率が低いです。自覚症状のない今こそ乳がん検診を受けましょう!
乳房X線検査のことで、X線を用いて乳房を撮影します。
乳房は軟部組織で構成されているため、通常のX線装置では乳房の軟部組織を表現することができません。その為、専用の機械を用いて検査します。
撮影時、乳房を均一の厚さにするために圧迫します。圧迫により多少痛みを感じる方もいらっしゃいますが精度の高い検査を行うために必要となりますのでご了承ください。
部分的かつ微かなものですが被曝します。妊娠の可能性がある方はご遠慮頂いております。しかしながら、被曝は微かなもので健康への心配はありません。安心して検査を受けてください。
小さな石灰病変の検出効率に優れたFP(フラットパネル)を用いた新しいマンモグラフィ装置です。
圧迫することで、小さな病変も発見しやすくなります。
当センターでは、マンモグラフィ施設認定を取得しています。 マンモグラフィ精度管理中央委員会によって放射線量・画質・機器精度・撮影技術が認められた施設のことです。 また、マンモグラフィ検査は女性技師が担当しております。マンモグラフィ認定医師・認定技師も在籍しております。 今後、さらに、安心かつ良質な検査を提供できるように努めてまいります
目的撮影部位の周りからX線を照射し、透過X線の量からコンピューターの演算により画像を作成します。
CT検査は全身の撮影が可能で、撮影時間は数分程度で痛み等は伴いません。
CT検査には単純撮影と造影撮影があり、必要に応じて造影剤を投与することもあります。この造影剤を静脈投与することにより、病態をより鮮明に描出することができ、また、動静脈血管の形態や、時には壁在血栓の有無等も容易に観察することが可能になります。
造影剤は安全な薬剤ですが、静脈注射の際に痛みを伴う場合があります。
撮影時間も20分程度と検査時間を要しますが、当センターでは万全の体制で検査に取り組んでいますので、ご安心下さい。
MRI検査は強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して血管や臓器の撮影をする検査です。
大きな特徴は、
当センターでは、3.0Tと1.5TのMRI装置に加え、2021/12より新たに最新型3.0T MRI装置を導入し、計3台の装置にて頭頸部49%、心臓・乳房5%、腹部22%、脊髄14%、四肢10%の割合で全身の検査を行っています。
Ingenia 3.0T(フィリップス) Avant 1.5T(シーメンス) Elision 3.0T(フィリップス)
新しい装置の特徴として、映像を見ながら検査を受けられるシステムがあり閉所の苦手な人も検査を苦痛なく受けていただけます。また肝臓の線維化を診断するため肝臓の硬さを測定するエラストグラフィ撮影も可能となり従来より高度で精密な検査が実施可能となってます
この度新しく導入された SensaVueシステムは検査時に映像と音楽を楽しみながらリラックスした状態でMR検査を受けられるシステムです。
映像システムにより快適性が向上し、閉所恐怖症の患者が検査を受けられるようになったり鎮静をしなければならない検査が減少する効果に期待できます。
肝臓の線維化を診断するため、近年、MRIを利用して肝臓の硬さを測定する方法(MRエラストグラフィ)が開発され、当院においても、肝臓内を通過する振動波(弾性波)を可視化しエラストグラフィを用いることで非常に高い感度・特異度で肝の線維化を診断できることが示され、治療にも役立つことが期待されます。
強力な磁力を使用するため、検査ができない方
※ 疑問点などありましたら、お気軽に担当医師、またはMRI検査担当放射線技師にお尋ねください。
検査当日の食事は、腹部の検査と造影検査(薬を使用する。)以外は、普通にお取り下さい。
指示があった場合は、食事を控えていただくこともあります。
服用中の薬は、医師からの指示がない限り、通常通り服用してください。
金属は検査の妨げになりますので外していただきます。
着替えやロッカーも用意していますが、金属の無い服装で来られましたら、着替え等の必要がなくなります。
MRI装置の検査台に仰向けに寝ていただき、体の力を抜いてゆっくり休んでください。(リラックスが一番)
時間は撮影場所・範囲・検査内容によって異なりますが、通常15~30分です。
装置から連続的にトントンという音がしますが、痛みを伴いませんので、安心してください。
また、検査担当者とマイクを通じていつでも会話が出来ますので、ご安心ください。
普段通りの生活を送ってください。
検査結果は主治医が説明しますので、指定された日時に来院してください。
他院から検査依頼された患者さんは、依頼された医院に、専門の放射線診断医より検査結果を郵送いたします。
※ 検査予約について(検査を受ける方法)
心臓や脳、全身の血管など、体内の主要な血管にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、造影剤を注入して血管形態の把握や診断、出血源の検索、止血を目的として行われる検査。
診断にはとどまらず、IVR(Interventional Radiology:血管内治療)に用いることも現在は主流となっています。
当院では血管造影検査室が3部屋、透視Cアームが装備されたハイブリッド手術室が1部屋
完備されています。
AlluraClarity FD10/10
Trinias CSV F12
装置更新(2021年5月 島津社製;Trinias)により、患者さんへの被ばく線量が約4割低減することでき、安心して検査・治療を受けていただけます。
ClluraClarity FD20/20
INFX-8000H
狭心症や心筋梗塞のある方に対して、狭くなった冠動脈内腔をバルーンカテーテルと呼ばれるデバイスで広げた後、ステントと呼ばれる金属でできた筒状の金網で、広げた内腔を保持する様に冠動脈形成術を行います。
不整脈の方に対して、不整脈の原因となる心臓内の部位を特定した後、アブレーションと呼ばれる高周波焼却術や冷凍凝固術を行っています。
アブレーション治療
・頭頚部領域
脳動脈瘤の方に対して、脳の動脈にできた瘤(こぶ)に、コイルと呼ばれるしなやかな針金を詰めて脳動脈瘤コイル塞栓術を行う。
脳梗塞の方に対して、血栓を血管造影で特定し血管内から吸引する血栓回収療法を行う。
頚動脈狭窄症の方には、頚動脈狭窄に対し、内腔の狭くなった部分をバルーンカテーテルで広げ、ステントと呼ばれる金属でできた筒状の金網で内腔を保持する様に頚動脈ステント留置術を行う。
脳血管造影検査
・体幹部領域
肝細胞がんのある方に対して、がんを栄養する血管にカテーテルを運び、抗癌剤を注入するが当院ではどの血管が腫瘍を栄養しているのかを判別し易くするためCT撮影をし、専用アプリケーションで処理することにより腫瘍への栄養血管を強調表示させている。
抗癌剤注入後、血管を塞ぎ腫瘍への栄養血管を遮断するTACE(肝動脈化学塞栓術)を行う。
(左)DSA(Digital Subtraction Angiography)撮影で腫瘍濃染を確認
(右)3D処理で腫瘍と栄養血管を強調表示
大動脈弁狭窄症のある方に対して、心臓が動いている状態で手技をすることができ、胸を開かずにカテーテルを使って、人工弁を心臓に着手するTAVI(Trancecatheter Aortic Valve Implantation)経カテーテル的大動脈弁植え込み術を行う。
腹部大動脈瘤のある方に対して、ステントグラフトと呼ばれる人工血管を挿入し大血管にできた瘤(こぶ)への血流を遮断し動脈瘤の破裂を未然に防ぐ予防的治療、EVAR(EndoVascular Aortic Repair)ステントグラフ内挿術を行う。
集計期間:2022年4月~2023年3月(1年間)
検査内容 | 件数 |
---|---|
心カテ | 1,421件 |
PCI | 306件 |
EVT | 221件 |
ABL | 238件 |
CIED | 138件 |
脳Angio | 142件 |
Cas | 9件 |
Coil | 11件 |
血栓回収 | 25件 |
TA(C)E | 56件 |
リザーバー留置 | 40件 |
その他IVR |
24件 |
ハイブリッド |
79件 |
体内臓器の働きや代謝など、体の機能を画像として見ることができる検査です。
放射性同位元素を体に投与(静脈注射あるいは口から飲んでいただくことによって)すると、血液の流れで全身へと運ばれ、体内の臓器・組織が必要とする分だけ取り込み、臓器・組織に集積します。
体に集積した放射性同位元素から出る放射線(ガンマ線:電磁波)を検出することができる特殊な撮影装置(ガンマカメラ)を使って撮影することで、臓器の働き具合(機能)の様子を絵で見ることができます。
例えば、骨の材料であるリン酸を放射性同位元素に結合させ、それを静脈注射するとリン酸は骨の表面に吸着集積します。
その様子をガンマカメラで全身の撮影することで、骨の代謝の様子を画像として得ることができます。
2台のガンマカメラと1台のPET-CT装置があります。
核医学検査で得られる画像は『機能画像』とも呼ばれ、X線検査やCT検査、MR検査などの形態画像では評価できない臓器の機能や活動状況を画像として得ることができるところに、核医学検査の最も大きな意味があります。
核医学で撮影された脳血流画像とMRで撮影された脳画像です。
脳血流シンチは脳の血流分布を画像化することで、認知症の早期診断や脳梗塞発症の危険性がないかの診断に利用されています。
認知症ではアルツハイマー病だけでなく、各疾患毎に脳の血流低下領域のパターンがあることが判明しており、脳血流SPECT検査は認知症の診断を得意とする検査です。
また、統計学的な解析により、認知症による物忘れと老化現象による物忘れを区別することにより、認知症の早期診断に有効です。
アルツハイマー病で特徴的に血流が低下するとされている領域(←部分)で血流が低下していることが、画像よりわかります。
心筋血流シンチは、心臓の筋肉に流れている血流の様子を画像化することで、狭心症・心筋梗塞など心臓病の診断に利用されています。
心電図の信号を撮影装置に取り込み、心臓が動くリズムに合わせて撮影し、コンピューター解析することによって、心臓が収縮・拡張する動きの様子を知ることができます。
診断を行うために、運動時状態における心筋血流画像と、安静時状態における心筋血流画像と2回の撮影を行い、運動時と安静時それぞれの心筋血流画像から、狭心症の診断を行います。
また、十分な運動を行うことができない方には、薬剤の点滴(正常動脈が拡張する薬剤です)により検査を行うこともできます。
運動時と安静時における心筋血流断層像です。
右の安静時に比べ、左の運動時において心筋の血流が乏しくなっている領域(←)が見られます。
狭心症は、運動時に心臓への血液が不十分になる病気です。
一度の検査で、PET画像とCT画像の両方の画像が得られます。
CT画像では、体内臓器の形や大きさを、高分解能な画像で撮影、見ることができます。
それに対し、PET画像では、全身の細胞の一番の栄養であるブドウ糖の取り込み具合の様子を見ることができます。
がん細胞は、正常細胞よりもたくさんブドウ糖を取り込む性質があり、その性質を利用してPET装置で撮影することで、体内のがん細胞の存在を浮き彫り(→部分)にすることができます。
同時に得られるCT画像と重ね合わせすることでがん病巣の位置と広がりを正確に知ることができます。
検査の所要時間は待機時間を含め、2時間30分程度です。うち、撮影に要する時間は30分程度です。
医療の発展により、がんは治療できる時代へと向かっています。そのためには早期発見・早期治療が重要です。
PET検査は、当センターにおいて、ドックのオプション検査でも受けていただくことができます。
「放射線治療」は、エネルギーの一種である「放射線」を用いて、主に「がん」などの悪性腫瘍を治療していくもので、現在では「手術」・「抗がん剤治療」と並び、がん治療の3本柱の一つです。
特徴としては、手術の場合、腫瘍と共に臓器も取り除いてしまうので、形態や機能が損なわれることもありますが、放射線治療では形態や機能を温存したままで治療することも可能です。
また、手術では体に傷が残ったり、手術後には傷の痛みがあったりと身体的な負担が大きい場合が多いですが、放射線治療では体を切ることもなく、痛みもないため、一般的には身体的な負担が少ないと言えます。
しかし、大きな進行がんや、放射線治療単独では難しいがんに対しては、手術や抗がん剤治療と組み合わせて行うこともあります。
最近では、複数のがん治療法を組み合わせることで、より高い治癒率が報告されるようになってきました。
放射線治療を行う目的として、主に以下の3つが挙げられます。
放射線治療は手術とは違い1日では終わらず、通常の放射線治療で10~35回程度放射線を照射しなければいけませんが、1回の治療時間は約10分と短く、通院での治療も可能ですので、通常の社会生活を送ることができる場合が多いです。
放射線治療を希望される方は、主治医に相談の上、当科を受診していただきますようお願いします。
放射線治療部門では、放射線治療専門医、看護師、診療放射線技師、外来クラークで行っています。
スタッフ一同、患者さまが最後まで治療を行い、病気を克服できるよう一丸となって取り組んでいます。
米国バリアン社製 Clinac iX を導入し、精度の高い放射線治療を行っています。
特徴としては、
放射線治療について何か気になることや分からないことがあれば、当院放射線治療室までお問い合わせください。
対応:医療被ばく相談員(診療放射線技師)
北播磨総合医療センター 0794-88-8800 内線 3210(放射線受付)
平日<予約> ①13:00 ②14:00 ③15:00 ④16:00