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日本脳ドック学会
脳ドック認定施設
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中央放射線室 Radiology

概要
保有している主な装置
業務量の概数
診断
核医学検査
放射線治療
医療被ばく個別相談窓口

概要

 中央放射線室は、診断と核医学及び放射線治療の3つに大別されます。近年の診療において画像診断の重要度は高まる一方です。
 どの部門においても充実した最新装置を保有している恵まれた環境であり、この医療環境を患者様、地域の皆様へ還元すべきという思いからスタッフ一同取り組んでおります。
 また、専門医による適確な診断能力、各種の専門技師の能力は高い評価を頂いております。
 中央放射線室は診断に携わる医師6名、画像検査や放射線治療の携わる技師26名、看護師30名、看護補助3名、事務スタッフ6名 総勢71名で構成されています。
 もし、疑問等ございましたら遠慮なく中央放射線室スタッフに御質問下さい。

 本ホームページでは、多岐に渡る当センターの放射線検査について簡単に紹介させていただきます。
 中央放射線室における業務は、単純X線撮影・CT検査・MRI検査・造影透視検査・乳房撮影(マンモグラフィ)・血管造影検査・心臓カテーテル検査・核医学検査・放射線治療・超音波検査など様々な検査や撮影、治療を常に放射線科医師、中央放射線室看護師と連携を取り行っています。
 施設の認定として、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会が主催する「マンモグラフィ検診施設画像認定」を取得しております。また、放射線治療においては、公益財団法人医用原子力技術振興財団による治療用照射装置(X線)の出力線量測定を行い測定評価を受けております。

認定、専門技師
第一種放射線取扱主任者 2名
核医学専門技師 1名
X線CT認定技師 3名
日本血管撮影インターベンション専門技師 1名
検診マンモグラフィ撮影認定技師 6名
JABTS乳房超音波認定技師 2名
認定脳神経超音波検査士 1名
放射線管理士 3名
放射線機器管理士 2名
医療画像情報精度管理士 1名
放射線被ばく相談員 1名
臨床実習指導者 2名
マスター診療放射線技師 1名
アドバンスド診療放射線技師 1名


 また上記の資格を有したスタッフが揃っており、安心・安全で患者様にやさしい医療を目指しています。
 これからも高度で品質保証された検査及び治療を提供させて頂きたいと考えております。

保有している主な装置

種類 モデル名 メーカー 備考
一般撮影装置 Radnext50 フジ 3台
パノラマ撮影装置 Hyper-XCM 朝日レントゲン 1台
X線テレビ装置 CUREVISTA Open 富士フィルムHC 1台
VersiFlex VERSIFLEX 富士フィルムHC 1台
Ultimax-i キャノン 1台
UROSCOP OMNI MAX シーメンス 1台
乳房撮影装置 Senographe DS Depister GE 1台
ポータブル撮影装置 シリウス 130HP 富士フィルムHC 3台
骨密度測定装置 PRODIGY GE 1台
外科用テレビ BV Pulsera、Endura、Zenition70 フィリップス 3台
X線CT装置 LightSpeed VCT(64列) GE 1台
Revolution CT(256列) GE 1台
血管撮影装置 Allura clarity20/20 フィリップス 1台
心カテ装置 Allura clarity10/10 フィリップス 1台
Trinias F12 島津 1台
Hybrid-OR INFX-8000H キャノン 1台
MRI装置 Ingenia 3.0T フィリップス 1台
MAGNETOM Vida 3.0T シーメンス 1台
Ingenia Elision 3.0T フィリップス 1台
ガンマカメラ GCA-9300R キャノン 1台
SymbiaIntevo6 シーメンス 1台
PET/CT装置 Discovery 710 GE 1台
放射線治療装置 CLINAC iX バリアン 1台
CTシュミレーター Optima CT580W GE 1台
FPDシステム CALNEO 富士フィルム 5枚
Aero DR コニカミノルタ 6枚
RISシステム F-RIS 富士フィルム  


検査実績

集計期間:2022年4月~2023年3月(1年間)  

検査内容 件数
一般撮影 57,808件
骨塩定量 1,048件
乳房撮影 1,282件
CT検査 25,739件
MRI検査 11,119件
核医学検査 1,282件
PET-CT検査 1,337件
血管造影検査 1,610件
放射線治療 4,468件

 

Topics

 

IMRTとは

当院では前立腺に対する強度変調放射線治療(IMRT)を実施しています。IMRTとは、複雑な形状を持つ複数の腫瘍に対して自在に線量を調節し投与することが可能な照射方法です。腫瘍に放射線を集中し、周囲の正常組織への照射線量を低く出来るため、副作用を増加させることなく治療可能です。

50%線量分布

直腸の線量を減らす事が出来ます


3D-CRT

IMRT
95%線量分布

前立腺の形に沿った分布になります


3D-CRT

IMRT

(▲カラー表示されているところに放射線が当たります▲)
図から分かるように従来の3D-CRTに比べIMRTでは腫瘍の形にあわせて放射線治療が可能となりました。
そのため前立腺の周囲にある臓器(膀胱や直腸)の線量を低下させることが出来ます。

 

当院では、「医療被ばくガイドライン」に基づき線量測定を行い、各装置での検査・治療を行う放射線線量の最適化を行うことで、被ばく線量の低減に努めています。

《当院カテ室での取り組み》
  近年、医療分野での放射線の利用が急速に拡大し、これに伴い医療で受ける放射線被ばく(医療被ばく)による影響の不安も広がっています。
  カテーテル検査を受ける方に対しては、X線透視の線量を下げることで3割以上の被ばく低減を実現しています。
 各カテ室では、下図のような散乱線の線量マップを作成・掲示し、線量分布を可視化することで高線量の領域が一目でわかるようにしています。また、カテ室に従事するスタッフに被ばくに対する教育を行い、医療従事者の被ばく低減にも努めています。

 

             (※赤は散乱線線量が高いところ、青は低いところを表します。)

  飛行機を利用する際、被ばくを意識している方は少ないと思いますが、東京⇔ニューヨークの往復の約26時間の飛行機旅行では、約0.15mSvの被ばくをしているといわれています。上図の赤の点○線(放射線装置から約2.0m離れたところ)は、約0.15mSv/hを表しています。
  仮に放射線防護服を着用せずに1時間被ばくした場合と、東京ニューヨーク往復の被ばくとほぼ同等の被ばくになります。

SPECT/CT

(2023年4月稼働)

SIEMENS社製のSPECT/CT装置(Symbia Intevo6)を導入しました。
この装置は、ガンマカメラとCTが一体となった装置で、CTの解剖学的情報と核医学の機能・代謝画像情報を重ね合わせることで同時に観察できます。また、体の深部から放出される放射線は、体外の検出器に届くまでに臓器に吸収され、深部の集積は少なくなりますが、CTを利用することにより、臓器の減弱補正を行い、本来の集積程度を画像化することが可能です。
特に骨シンチ検査ではxSPECT Boneという技術を利用し、より正確で診断能の高い画像を提供することができます。

 


256列CT装置が導入され、不整脈がある患者様の冠動脈CT検査の画像が、従来(64列CT装置)の画像に比べより鮮明になり、被ばく線量も半分以下で撮影できるようになりました。
 中放.4
256列CT装置は、16センチメートルの幅を一度に撮影するため、ズレのない画像が得られます。また、血管内腔部分と石灰化部分も明瞭に分離できています。
 

中放.4

 


2018年3月より稼動のGE社Revolution CT(256列)

X線透視診断装置CURVISTA Open

 令和5(2023)年3月、富士フイルムヘルスケア株式会社製CUREVISTA Openに更新し4月より稼動しました。
 新しい装置では『全脊椎・全下肢長尺撮影』を行うことができます。10分以上を要していた撮影が約1/3の時間で行えるようになり、患者さまの負担を軽減しながら画質が向上しました。
 検査・処置中に装置周辺で発生する散乱線被ばくを低減するため、新しく術者用防護板を備えました。また、新しい装置では『リアルタイム線量マップ』表示が行えるため、リアルタイムで術者に視覚的に散乱線の多いところを表示できるようになりました。


富士フィルムヘルスケア株式会社ホームページより転載

診断

一般撮影

 当院では、一般撮影室を3部屋用意しており、すべての撮影室にFPD(フラットパネル)が装備されています。FPDの導入により、従来のX線撮影に比べて少ない線量で撮影できるため、患者様の被ばくを低減することができます。
 一般撮影は主に、胸部(肺や気管)・腹部(ガスや結石)・全身の骨の状態(形態)などの情報が得られます。
 検査として第一選択肢に行われることが多いため、皆様にとっても馴染深い検査と思われます。

一般撮影の注意点

 現在妊娠している、または可能性がある場合は検査前に必ず医師または放射線技師に申し出てください。
 撮影する部位にある異物(例えば、金具の付いた下着、湿布、エレキバン等)は、外していただく場合がありますのでご了承ください。

  • X線撮影装置

 中放.2 中放.3

  • 操作室

 中放.4

デジタルパノラマ・セファロX線撮影

 主に、虫歯の治療目的でその広がりの確認のため検査します。
 撮影の際は、通常立位の状態で(立位ができない患者様は座位でも可)すべての歯と周りの顎の骨等を1枚の画像として写し出します。(パノラマ撮影)
 また、顎関節の描出を目的とした、TMJ(開口位と閉口位で比較)も行っております。

  • パノラマ撮影

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  • デジタルパノラマ・セファロX線撮影装置

 中放.6

X線TV

  • X線TV室①

 X線TV室①
装置:富士フイルムヘルスケアCUREVISTA Open
主な検査:上部消化管造影・注腸造影・嚥下造影・経皮的胆道膵管造影・経静脈カテーテル挿入・骨折整復 

検査台(=天板)完全固定で患者さまは動かずに頭側方向・左右方向ともに視野移動が可能で安全に手技がおこなえます。

 

  • X線TV室②

 X線TV室②
装置:富士フイルムヘルスケア VersiFlex VISTA
(2022年4月稼動開始)
主な検査:精密上部消化管造影・注腸造影・脊髄腔造影・
神経ブロック・内視鏡的逆行性胆道膵管造影・大腸内視鏡


 

 

・X線TV室③

 中放.9
装置:キャノンメディカル Ultimax-i
主な検査:気管支鏡・大腸内視鏡・
内視鏡的逆行性胆道膵管造影・小腸内視鏡

 

 

 

当院では、アイランド型装置1台、Cアーム型装置2台、合計3台のX線透視診断装置が稼働しています。いずれの装置も17inch×17inchの大視野を導入し、広範囲の観察から高精細拡大画像に対応しています。
脊髄腔造影や神経ブロック、内視鏡的逆行性胆道膵管造影、気管支鏡検査ではCアーム型装置を駆使しています。横方向からの観察(=側面撮影)や斜めからの観察、障害物をよけて撮影するための斜位撮影が容易におこなえるため、患者さまの負担を軽減しながらより細かい観察が可能となっています。

  • X線TV室配置図

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再来受付後、21番中央放射線室受付窓口までお越しください。
検査により食事制限などの前処置が必要な場合もあります。
検査内容等不明な点がございましたらお気軽にスタッフまでお申し出ください。






骨塩定量検査

検査の概要

 X線を使用し、骨を形成するミネラル成分(カルシウム・マグネシウムなど)の密度を測る検査です。
 骨密度を測ることで、骨折のリスク・骨密度の減少幅・(骨粗しょう症で治療中の方は)治療効果を知ることができます。

 

検査内容

 骨塩定量測定部位は、腰・股関節などです。
 ①身に着けている貴金属類を外していただきます。
 ②ベッドの上に仰向けに寝ていただきます。
 ③測定時間は5~10分です。
 検査時間は短く、非常にシンプルな内容となっています。
 仰向けに寝ていただくのが困難な場合は座って前腕で測定することもあります。

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筋肉量・脂肪量の定量

 当センターでは、骨塩定量検査と同じ機器を用いて筋肉量(除脂肪量)の定量も行っています。
 身体組成とその分布が簡易に分かるようになっているため、体組成にかかわる疾患(特にサルコぺニア)に非常に有用な方法であるとされています。

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筋肉減少症(サルコペニア)とは?

 加齢に伴う筋肉量の減少がサルコペニアの概念で、骨格の大きさに対して筋肉質量が少ない状態が筋肉減少症(サルコペニア)と呼ばれています。
 骨折や持病による長期入院のため、寝たきりで長期間を過ごし退院すると、歩行困難となる患者さんが非常に多いです。
 これまでは、筋力よりも骨の問題(骨密度低下など)がクローズアップされてきました。しかし、現在、筋肉量・筋力の低下もQOL(生活の質)低下の大きな要因として注目を集めています。
 このほかにも糖尿病など疾患が原因となる筋力低下もサルコペニアに分類されます。筋肉減少症(サルコペニア)の進行は骨粗鬆症の進行と同様に骨折のリスク増大につながります。
 骨塩定量測定と併せて、筋力・筋肉量の検査をすることでQOL低下の対策ができます。
 日本は高齢化社会です。動ける間に筋力を鍛え、出来るだけ自立した生活を送りたいと思う高齢者は増えてきています。
 現在、筋肉に衰えを感じる方も、そうでない方もこの機会にご自分の筋肉量を把握して、将来を見据えた体作りをしてみてはいかがでしょうか?

 

マンモグラフィ

乳がん検診

 近年、乳がんの罹患率は増加傾向にあります。初期の乳がんは自覚症状がないことが多く発見が遅れるため死亡率も増加傾向にあります。
 自覚症状のない段階で早期発見・早期治療をすれば、乳がんは治癒率が非常に高いです。
 兵庫県は他と比べ非常に検診の受診率が低いです。自覚症状のない今こそ乳がん検診を受けましょう!  

  • 乳がんは罹患率・死亡率ともに増加傾向。  
  • 早期発見のために、今、マンモグラフィを受けましょう。

 

 

検査内容

 乳房X線検査のことで、X線を用いて乳房を撮影します。
 乳房は軟部組織で構成されているため、通常のX線装置では乳房の軟部組織を表現することができません。その為、専用の機械を用いて検査します。
 撮影時、乳房を均一の厚さにするために圧迫します。圧迫により多少痛みを感じる方もいらっしゃいますが精度の高い検査を行うために必要となりますのでご了承ください。
 部分的かつ微かなものですが被曝します。妊娠の可能性がある方はご遠慮頂いております。しかしながら、被曝は微かなもので健康への心配はありません。安心して検査を受けてください。  

  • 専用の装置で乳房を圧迫して撮影します。  
  • 多少ですが放射線被曝がありますが、健康への心配はありません。

 

 中放.14 中放.15

 小さな石灰病変の検出効率に優れたFP(フラットパネル)を用いた新しいマンモグラフィ装置です。
 圧迫することで、小さな病変も発見しやすくなります。

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施設認定

 当センターでは、マンモグラフィ施設認定を取得しています。  マンモグラフィ精度管理中央委員会によって放射線量・画質・機器精度・撮影技術が認められた施設のことです。  また、マンモグラフィ検査は女性技師が担当しております。マンモグラフィ認定医師・認定技師も在籍しております。  今後、さらに、安心かつ良質な検査を提供できるように努めてまいります  

  • 安心・安全に検査を受けることができるように努めています!

 

 中放.17

CT撮影

検査概要

 目的撮影部位の周りからX線を照射し、透過X線の量からコンピューターの演算により画像を作成します。
 CT検査は全身の撮影が可能で、撮影時間は数分程度で痛み等は伴いません。
 CT検査には単純撮影と造影撮影があり、必要に応じて造影剤を投与することもあります。この造影剤を静脈投与することにより、病態をより鮮明に描出することができ、また、動静脈血管の形態や、時には壁在血栓の有無等も容易に観察することが可能になります。
 造影剤は安全な薬剤ですが、静脈注射の際に痛みを伴う場合があります。
 撮影時間も20分程度と検査時間を要しますが、当センターでは万全の体制で検査に取り組んでいますので、ご安心下さい。

 

撮影装置

 

  1. GE社製 Revolution CT(検出器256列)  
  2. GE社製 Light Speed VCT(検出器64列)

 

被ばく低減の取組

 

  1. AEC(Auto Energy Control)、CARE Dose4Dの活用:撮影部位や体格に応じて撮影電流を自動調整する。  
  2. ドック胸部CT撮影の低線量撮影(放射線科医師と協議済)  
  3. 経過観察検査の低線量撮影(放射線科医師と協議済)  
  4. 診断参考レベル:DRL(Diagnostic Reference Level)を参考にしても、当センターの撮影線量は決して多い量ではありませんのでご安心ください。

 

造影剤適正使用の取組

 

  1. 撮影部位に応じて造影剤量を加減する。  
  2. 体重に応じて造影剤量を加減する。  
  3. 造影剤の投与量を減らしたい時は低電圧撮影を行う。

 

X線CT認定技師が常駐

 

  1. 日本X線CT専門技師認定機構が認定する診療放射線技師が、撮影手技等を放射線科医師やその他の医師等と協議し、撮影法等を決定しています。

 

安全管理の取組

 

  1. 撮影装置の定期検査を実施しています。  
  2. 毎朝、撮影装置を点検(水ファントムの撮影等)しています。  
  3. 造影検査時は、アレルギー歴の確認、腎機能のチェックをしています。  
  4. 撮影前に、患者さんの氏名・生年月日を確認しています。

 

当センターで画像処理作成されたCT画像の紹介

心臓の様子          冠状動脈断面

 CT画像.1 CT画像.2

上腕骨骨折          腹部大動脈瘤

 CT画像.3 CT画像.4

下肢動脈血管

 CT画像.5

MRI

検査の概要

 

MRI(Magnetic Resonance Imaging)とは

 MRI検査は強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して血管や臓器の撮影をする検査です。
 大きな特徴は、   

  1. 頭部の細かい血管の病気や早期脳梗塞など脳の病気に有用です。   
  2. 背骨の中の神経や軟部組織の画像の描出に優れています。   
  3. 癌を見つけたり、炎症などがよくわかります。   
  4. X線を用いないので、放射線による被ばくの心配がありません。   
  5. 大きな音がしますが、小さな子供でも検査可能です。

 

当センターの現状

 当センターでは、3.0T 今年度より新たに最新型3.0T MRI装置を導入し、すべて3.0Tの計3台の装置にて頭頸部49%、心臓・乳房5%、腹部22%、脊髄14%、四肢10%の割合で全身の検査を行っています。

 中放.19 中放.20 中放.21
    Ingenia 3.0T     MAGNETON-Vida-3.0T      Elision 3.0T
    (フィリップス)       (シーメンス)        (フィリップス)

新しい装置の特徴として、映像を見ながら検査を受けられるシステムがあり閉所の苦手な人も検査を苦痛なく受けていただけます。また肝臓の線維化を診断するため肝臓の硬さを測定するエラストグラフィ撮影も可能となり従来より高度で精密な検査が実施可能となってます

In-bore Solution

この度新しく導入された SensaVueシステムは検査時に映像と音楽を楽しみながらリラックスした状態でMR検査を受けられるシステムです。

中放.22中放.22

映像システムにより快適性が向上し、閉所恐怖症の患者が検査を受けられるようになったり鎮静をしなければならない検査が減少する効果に期待できます。

    

エラストグラフィ

肝臓の線維化を診断するため、近年、MRIを利用して肝臓の硬さを測定する方法(MRエラストグラフィ)が開発され、当院においても、肝臓内を通過する振動波(弾性波)を可視化しエラストグラフィを用いることで非常に高い感度・特異度で肝の線維化を診断できることが示され、治療にも役立つことが期待されます。

中放.19

新しい装置の特徴として、映像を見ながら検査を受けられるシステムがあり閉所の苦手な人も検査を苦痛なく受けていただけます。またAI機能を搭載しより高速で撮像が可能となりました従来より短時間で精密な検査が実施可能となってます
《BioMatrix Technology》
被験者の特性(例:息止めが困難な方、安静保持が困難な方)などによる画質のバラツキを抑え再現性の高い画像の提供を可能にする技術

《DeepResolve》
AIを用いて開発した次世代画像再構成技術を用いることで、ノイズのみを除去し高精細・高分解能な画像を従来より短時間で撮像できる技術

検査に関するお願い

 強力な磁力を使用するため、検査ができない方   

  • 心臓ペースメーカー(最近のMRI対応ペースメーカー除く)   
  • 人工内耳を体内に入れている方(最近のMRI対応人工内耳除く)
     検査が出来ない可能性がある方   
  • 入れ墨がある方。(材質により火傷の可能性がありますが、ほとんどが撮影可能タイプです。(承諾書必要))   
  • 妊娠している方、またはその可能性のある方。(妊娠3ヶ月以内は撮影を控えています。)   
  • 閉所恐怖症など狭い場所が苦手な方。(国内で一番広いタイプの装置です。)   
  • 口腔内に磁性タイプの外せないインプラントがある方。(磁力が減る可能性があります。)   
  • 体内に金属が入っている方。(最近の人工関節やステント、止め金、人工心臓弁などの手術金属は大丈夫です。)

 ※ 疑問点などありましたら、お気軽に担当医師、またはMRI検査担当放射線技師にお尋ねください。

検査の流れ

検査前のお願い

 検査当日の食事は、腹部の検査と造影検査(薬を使用する。)以外は、普通にお取り下さい。
 指示があった場合は、食事を控えていただくこともあります。
 服用中の薬は、医師からの指示がない限り、通常通り服用してください。

 

検査室での準備

 金属は検査の妨げになりますので外していただきます。
 着替えやロッカーも用意していますが、金属の無い服装で来られましたら、着替え等の必要がなくなります。 中放.22   

  • 貴金属:時計、指輪、ネックレス、イヤリング、ヘアピンなど   
  • 眼鏡、補聴器、入れ歯など   
  • 金属の付いている下着:ブラジャ、スリップ

 

検査開始時・検査中のお願い

中放.23

 MRI装置の検査台に仰向けに寝ていただき、体の力を抜いてゆっくり休んでください。(リラックスが一番)
 時間は撮影場所・範囲・検査内容によって異なりますが、通常15~30分です。
 装置から連続的にトントンという音がしますが、痛みを伴いませんので、安心してください。
 また、検査担当者とマイクを通じていつでも会話が出来ますので、ご安心ください。

 

検査終了後

 普段通りの生活を送ってください。
 検査結果は主治医が説明しますので、指定された日時に来院してください。
 他院から検査依頼された患者さんは、依頼された医院に、専門の放射線診断医より検査結果を郵送いたします。

 ※ 検査予約について(検査を受ける方法)   

  • 外来に通院されている方:外来受診時に医師に相談した上で予約してください。   
  • 病棟に入院されている方:主治医から予約してください。   
  • 当センターを受診されていない方:かかりつけ医を通じて、当院センターに予約してください。

 

 

当センターで撮影されたMRI画像の紹介

頭頸部画像

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頚部画像・健常神経根イメージ

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乳房画像

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胸部画像

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心臓画像

 中放.29

腹部画像

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膵胆管画像(MRCP)

 中放.31

前立腺部画像

 中放.32

手MRアンギオ画像

 中放.33

肩画像

 中放.34

下肢MRアンギオ画像

 中放.35

膝部MRアンギオ画像(腹部~ふくらはぎ)

 中放.36

脊髄画像

 中放.37


血管造影検査

 

血管造影検査とは

心臓や脳、全身の血管など、体内の主要な血管にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、造影剤を注入して血管形態の把握や診断、出血源の検索、止血を目的として行われる検査。

診断にはとどまらず、IVR(Interventional Radiology:血管内治療)に用いることも現在は主流となっています。

 

装置の紹介

当院では血管造影検査室が3部屋、透視Cアームが装備されたハイブリッド手術室が1部屋

完備されています。

  • 循環器専用装置

循環器専用装置
AlluraClarity FD10/10

  • 汎用型血管造影装置

汎用型血管造影装置
Trinias CSV F12
装置更新(2021年5月 島津社製;Trinias)により、患者さんへの被ばく線量が約4割低減することでき、安心して検査・治療を受けていただけます。

  • 頭頚部/体幹部専用装置

頭頚部・体幹部専用装置
ClluraClarity FD20/20

  • ハイブリッド手術室

ハイブリット手術室
INFX-8000H

 

何をしているのか?

循環器専用装置

 狭心症や心筋梗塞のある方に対して、狭くなった冠動脈内腔をバルーンカテーテルと呼ばれるデバイスで広げた後、ステントと呼ばれる金属でできた筒状の金網で、広げた内腔を保持する様に冠動脈形成術を行います。

中放.65 中放.66 中放.67

 不整脈の方に対して、不整脈の原因となる心臓内の部位を特定した後、アブレーションと呼ばれる高周波焼却術や冷凍凝固術を行っています。

中放.65アブレーション治療

 

体幹部/頭頚部領域専用装置

・頭頚部領域

 脳動脈瘤の方に対して、脳の動脈にできた瘤(こぶ)に、コイルと呼ばれるしなやかな針金を詰めて脳動脈瘤コイル塞栓術を行う。
 脳梗塞の方に対して、血栓を血管造影で特定し血管内から吸引する血栓回収療法を行う。
 頚動脈狭窄症の方には、頚動脈狭窄に対し、内腔の狭くなった部分をバルーンカテーテルで広げ、ステントと呼ばれる金属でできた筒状の金網で内腔を保持する様に頚動脈ステント留置術を行う。

 

中放.61脳血管造影検査

・体幹部領域

 肝細胞がんのある方に対して、がんを栄養する血管にカテーテルを運び、抗癌剤を注入するが当院ではどの血管が腫瘍を栄養しているのかを判別し易くするためCT撮影をし、専用アプリケーションで処理することにより腫瘍への栄養血管を強調表示させている。
抗癌剤注入後、血管を塞ぎ腫瘍への栄養血管を遮断するTACE(肝動脈化学塞栓術)を行う。

中放.61

(左)DSA(Digital Subtraction Angiography)撮影で腫瘍濃染を確認

(右)3D処理で腫瘍と栄養血管を強調表示

ハイブリッド手術室

 大動脈弁狭窄症のある方に対して、心臓が動いている状態で手技をすることができ、胸を開かずにカテーテルを使って、人工弁を心臓に着手するTAVI(Trancecatheter Aortic Valve Implantation)経カテーテル的大動脈弁植え込み術を行う。
 腹部大動脈瘤のある方に対して、ステントグラフトと呼ばれる人工血管を挿入し大血管にできた瘤(こぶ)への血流を遮断し動脈瘤の破裂を未然に防ぐ予防的治療、EVAR(EndoVascular Aortic Repair)ステントグラフト内挿術を行う。


 胸部大動脈瘤                                           治療後
 中放.70 中放.71

 
 治療後3D処理画像
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 集計期間:2022年4月~2023年3月(1年間)  

検査内容 件数
心カテ 1,421件
PCI 306件
EVT 221件
ABL 238件
CIED 138件
脳Angio 142件
Cas 9件
Coil 11件
血栓回収 25件
TA(C)E 56件
リザーバー留置 40件

その他IVR

24件

ハイブリッド

79件

核医学検査

検査の概要

 体内臓器の働きや代謝など、体の機能を画像として見ることができる検査です。
 放射性同位元素を体に投与(静脈注射あるいは口から飲んでいただくことによって)すると、血液の流れで全身へと運ばれ、体内の臓器・組織が必要とする分だけ取り込み、臓器・組織に集積します。
 体に集積した放射性同位元素から出る放射線(ガンマ線:電磁波)を検出することができる特殊な撮影装置(ガンマカメラ)を使って撮影することで、臓器の働き具合(機能)の様子を絵で見ることができます。


 中放.38

 中放.39

 例えば、骨の材料であるリン酸を放射性同位元素に結合させ、それを静脈注射するとリン酸は骨の表面に吸着集積します。
 その様子をガンマカメラで全身の撮影することで、骨の代謝の様子を画像として得ることができます。



当センターの検査装置

 2台のガンマカメラと1台のPET-CT装置があります。
 

ガンマカメラ

 

  • 2検出器型ガンマカメラ(SPECT-CT)

 中放.40
 

  • 3検出器型ガンマカメラ

 中放.74
 
 

PET-CT装置

 中放.42

核医学検査でわかること

 核医学検査で得られる画像は『機能画像』とも呼ばれ、X線検査やCT検査、MR検査などの形態画像では評価できない臓器の機能や活動状況を画像として得ることができるところに、核医学検査の最も大きな意味があります。

 核医学で撮影された脳血流画像とMRで撮影された脳画像です。

 

  • 核医学脳血流画像
     中放.43 機能画像:血流や臓器の働きなど、機能を画像化します。






  • MR脳画像
     中放.44 形態画像:体内の構造物の臓器の位置、大きさ、形などを明瞭に知ることができます。






主な核医学検査

脳血流シンチ

 脳血流シンチは脳の血流分布を画像化することで、認知症の早期診断や脳梗塞発症の危険性がないかの診断に利用されています。

 認知症ではアルツハイマー病だけでなく、各疾患毎に脳の血流低下領域のパターンがあることが判明しており、脳血流SPECT検査は認知症の診断を得意とする検査です。
 また、統計学的な解析により、認知症による物忘れと老化現象による物忘れを区別することにより、認知症の早期診断に有効です。

 中放.45 中放.46

 アルツハイマー病で特徴的に血流が低下するとされている領域(部分)で血流が低下していることが、画像よりわかります。

 

心筋血流シンチ

 心筋血流シンチは、心臓の筋肉に流れている血流の様子を画像化することで、狭心症・心筋梗塞など心臓病の診断に利用されています。
 中放.47

 

心臓の元気さを知ることができる心電図同期撮影を行っています。

 心電図の信号を撮影装置に取り込み、心臓が動くリズムに合わせて撮影し、コンピューター解析することによって、心臓が収縮・拡張する動きの様子を知ることができます。
 中放.49

 

負荷心筋血流シンチによる狭心症の診断

 診断を行うために、運動時状態における心筋血流画像と、安静時状態における心筋血流画像と2回の撮影を行い、運動時と安静時それぞれの心筋血流画像から、狭心症の診断を行います。
 また、十分な運動を行うことができない方には、薬剤の点滴(正常動脈が拡張する薬剤です)により検査を行うこともできます。
 中放.50
 運動時と安静時における心筋血流断層像です。
 右の安静時に比べ、左の運動時において心筋の血流が乏しくなっている領域()が見られます。
 狭心症は、運動時に心臓への血液が不十分になる病気です。












PET-CT検査

 一度の検査で、PET画像とCT画像の両方の画像が得られます。
 

  • 正常症例

 中放.51

 CT画像では、体内臓器の形や大きさを、高分解能な画像で撮影、見ることができます。
 それに対し、PET画像では、全身の細胞の一番の栄養であるブドウ糖の取り込み具合の様子を見ることができます。
 

  • 大腸がん症例

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 がん細胞は、正常細胞よりもたくさんブドウ糖を取り込む性質があり、その性質を利用してPET装置で撮影することで、体内のがん細胞の存在を浮き彫り(部分)にすることができます。
 同時に得られるCT画像と重ね合わせすることでがん病巣の位置と広がりを正確に知ることができます。

 検査の所要時間は待機時間を含め、2時間30分程度です。うち、撮影に要する時間は30分程度です。
 医療の発展により、がんは治療できる時代へと向かっています。そのためには早期発見・早期治療が重要です。
 PET検査は、当センターにおいて、ドックのオプション検査でも受けていただくことができます。

放射線治療

放射線治療の概要

 「放射線治療」は、エネルギーの一種である「放射線」を用いて、主に「がん」などの悪性腫瘍を治療していくもので、現在では「手術」・「抗がん剤治療」と並び、がん治療の3本柱の一つです。

 特徴としては、手術の場合、腫瘍と共に臓器も取り除いてしまうので、形態や機能が損なわれることもありますが、放射線治療では形態や機能を温存したままで治療することも可能です。
 また、手術では体に傷が残ったり、手術後には傷の痛みがあったりと身体的な負担が大きい場合が多いですが、放射線治療では体を切ることもなく、痛みもないため、一般的には身体的な負担が少ないと言えます。
 しかし、大きな進行がんや、放射線治療単独では難しいがんに対しては、手術や抗がん剤治療と組み合わせて行うこともあります。
 最近では、複数のがん治療法を組み合わせることで、より高い治癒率が報告されるようになってきました。

 放射線治療を行う目的として、主に以下の3つが挙げられます。  

  • 根治照射
    放射線治療単独、手術・抗がん剤治療との組み合わせなどでがんの治癒を目指した照射です。  
  • 緩和照射
    がんが進行・再発し、治癒が困難と判断された場合でも、がんによる痛みや出血などの症状を和らげるために行う照射です。  
  • 予防照射
    手術後や抗がん剤治療後などで、肉眼的に明らかながん病巣が残っていない場合でも、目に見えないくらい小さながん病巣からの再発が起こる可能性があります。
    そういった場合に、再発を防ぐ目的のための照射です。


 放射線治療は手術とは違い1日では終わらず、通常の放射線治療で10~35回程度放射線を照射しなければいけませんが、1回の治療時間は約10分と短く、通院での治療も可能ですので、通常の社会生活を送ることができる場合が多いです。
 放射線治療を希望される方は、主治医に相談の上、当科を受診していただきますようお願いします。

当センター放射線治療部門の特徴

スタッフ

 放射線治療部門では、放射線治療専門医、看護師、診療放射線技師、外来クラークで行っています。  

  • 放射線治療専門医
    診察・治療方針の決定・経過診察を行います。  
  • 看護師
    患者さまのケアや日々の状態を観察・記録を行い、また患者さまからの様々な相談に対応することで、治療をサポートします。  
  • 診療放射線技師
    治療計画どおりに放射線の照射を行ったり、治療装置の精度管理を行ったりします。
  • 外来クラーク
    患者さまへ治療費精算の方法やスケジュールの説明、受付業務などを行います。


 スタッフ一同、患者さまが最後まで治療を行い、病気を克服できるよう一丸となって取り組んでいます。

治療装置

 米国バリアン社製 Clinac iX を導入し、精度の高い放射線治療を行っています。
 特徴としては、  

  • 照射するX線の形状(照射野)を自在に形成する最薄5mmのマルチリーフコリメータを搭載し、正確に照射範囲を捉えます。  
  • 放射線治療の精度向上に必須のIGRT機能を装備し、診断用X線と同じエネルギーを使用した撮影、透視、CT撮影で正確な位置決めが行えるため、精度の高い治療が行えます。


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 放射線治療について何か気になることや分からないことがあれば、当院放射線治療室までお問い合わせください。

医療被ばく個別相談窓口

  • 患者様の医療被ばくに対して、市民の皆さまの放射線に関する不安や疑問にお応えいたします。
  • 放射線に関する情報はどうしても難解な専門用語や聞き慣れない単位を使用することが多いですが、相談では、理解していただきやすい内容で説明します。
  • お気軽に相談にお越しください。

 

対応:医療被ばく相談員(診療放射線技師)

北播磨総合医療センター 0794-88-8800 内線 3210(放射線受付)
平日<予約> ①13:00 ②14:00 ③15:00 ④16:00


北播磨総合医療センター アクセス お問い合わせ 0794-88-8800 〒675-1392
兵庫県小野市市場町926-250
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