当院では、患者さんに対して、安全で信頼される医療が提供できるよう病院全体で安全対策に取り組んでおります。しかしながら、患者安全の実現には、患者さんおよびご家族にもご協力いただくことが不可欠です。ご理解の上、ご協力をお願いいたします。
1.ご本人確認にご協力ください
ご本人の確認は、全ての患者安全の基本となります。病院職員は、診察・検査・処置等、何度もフルネーム(姓名)をお聞きします(同姓同名患者がおられる場合は、生年月日やID番号を併せて確認することがあります)。また、入院中はリストバンドを装着いただき、夜間就寝中においても、原則、バーコード認証による患者確認を行います。
名前を呼ばれる場合だけでなく、職員から薬剤や各種書類等、何かを受け取る場合にも、宛名や表示名に間違いがないか一緒に確認をお願いします。「いつもと違う」「ちょっとおかしい」と間違いに気付かれたり、不安に思われた場合には、直ちに病院職員にお申し出ください。
2.治療に必要な情報提供にご協力ください
治療には、現病歴や既往歴、現在服用中の薬剤、各種アレルギー情報、体内に埋め込まれている医療機器・金属製品等、患者さんに関する様々な情報が必要になります。ご本人確認と同様、何度もお聞きしますが、全てその治療行為を行うにあたって必要な情報となりますので、ご協力をお願いします。また、お薬手帳やペースメーカー手帳、糖尿病管理手帳等をお持ちの場合は、診察時にご提示ください。
3.病状観察にご協力ください
患者さんの状態確認のために、顔色・口唇色・皮膚色・爪床色等の観察が必要な場合があります。特に、マニキュア(ネイル)はクリアタイプも含め、末梢血酸素飽和度(SPO2)測定器による測定が困難となりますので、手指・足趾共、除去しておいてください(付け爪・ジェルネイルは院内では除去出来ません。当日、処置や検査、手術を受けることが出来なくなりますので、事前に必ず外しておいてください)。睫毛エクステについても、治療によっては除去していただくことがあります。また、MRI検査は、アートメイクを施術されている場合受けることが出来ませんので、事前にお申し出ください。
検査・手術を受けていただく上での注意点は、その都度、職員より説明いたしますので、指示に従っていただきますよう宜しくお願いします。
4.治療部位などの画像撮影に関してご了承ください
当院では、手術・外傷・熱傷などの創部、褥瘡(じょくそう)・表皮剥離(ひょうひはくり)などの皮膚損傷、アレルギーによる皮膚症状、放射線治療照射部位などの、治療および症状の経過を継続して観察するため、創部・皮膚の状態をカメラで撮影させていただくことがあります。画像を、電子カルテに保存すること、診療などに利用させていただくことを、ご了承ください。
5.採血や注射など、針を刺すことに伴う合併症(併発症)についてご了承ください
「採血」や「注射」は、病気の診断や治療を行うために必要ですが、侵襲的な医療行為です。血管や神経の走行、血管のもろさ、血液の固まりにくさ、痛みの感じ方など、個人による異なる要因で、医療者が適切(標準的)な手技で行っていたとしても、「神経損傷」「止血困難」「皮下血腫」「血管迷走神経反応」などの、合併症(併発症)が起こることがあります。「採血」「注射」の必要性とリスクおよび基本的に合併症(併発症)の治療は通常の保険診療で行わせていただく(患者さんにも自己負担がある)ことをご了承の上、お受けいただきますようお願いいたします。
6.義歯・眼鏡・コンタクトレンズ等の保管はご自身でお願いします
検査・処置等により、義歯・眼鏡・コンタクトレンズを外して頂くことがありますので、必ず保管用の専用容器・保存液等を持参してください。また、盗難予防のためにも、受診・入院時には、貴金属(指輪・ネックレス・ピアス等)を外してご来院ください。お手回り品の管理はご本人で宜しくお願いします。紛失・破損・盗難に合われた場合、当院では責任を負いかねますので、ご了承ください。
7.転倒・転落の予防にご協力ください
当院はバリアフリーの施設基準を満たしておりますが、それでも僅かな段差や溝があり、床の絨毯でも躓かれて転倒される場合があります。そのため、来院の際には、はき慣れた踵のある靴でお越しください(クロックスやサンダルは躓いたり滑りやすく非常に危険です)。また、杖やキャリーカーを使用されている方、ゆっくり歩行される方、大きな荷物をお持ちの方等が、エスカレーターを使用されるとバランスを崩し非常に危険ですので、エレベーターをご使用ください。ふらつきや倦怠感のある方は、無理せず車椅子をご使用ください。
8.院内ルールの順守にご協力ください
全ての患者さんが安全、且つスムーズに治療を受けることが出来るよう、各種ルールをお守りください。また、当院では救命および急変時の迅速治療を最優先に対応しております。そのため、24時間体制で職員に患者急変を知らせる一斉放送(コード救急)を行うと共に、入院病棟においては心電図モニターや各種医療機器のアラーム音量を各患者さんの状態に合わせて設定しております。耳障りな場合もあるとは思いますが、必要性についてご理解・ご協力をお願いいたします。